共愛学園前橋国際大学の学生プロジェクト「共愛COCO」に取材してきた


少子高齢化社会と言われている現代の日本。

(あれ、サイト間違えたかなと思った方、ぐんまタイムズで合っています!笑)

特に山間部では過疎化と高齢化が進み、限界集落(人口の50%以上が65歳以上で、社会的共同生活の維持が困難になっている地域)と呼ばれる地域も増加しているのが現状です。

群馬県内でも、過疎市町村や限界集落呼ばれる地域が多数あります。

群馬県みなかみ町の奥地に人口40人ほどの藤原地区平出集落というものがあることをご存知でしょうか?

そこに毎週末足を運び、その地域のために課外活動を行っている学生さんたちがいます。

群馬県前橋市にある共愛学園前橋国際大学の学生プロジェクト「共愛COCO」の皆さんです。

2017年8月某日、共愛学園前橋国際大学にて、学生プロジェクト「共愛COCO」の活動について取材をさせていただきました。

共愛COCOとは

共愛学園前橋国際大学の学生主体で活動されている地域課題解決型プロジェクトです。

共愛COCOの学生さんたちは、過疎市町村の一つである群馬県利根郡みなかみ町の奥地にある藤原地区平出集落の清掃や雪かきをしたり、課外活動を行っているそうです。

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今回、お話を聞かせていただいた共愛前橋国際大学の奥山龍一教授と同大学4年生で「共愛COCO」に所属する井野明日香さん。

具体的な活動の内容

鳥獣対策

清掃活動

雪かき活動

戸別訪問

集落周辺のスキー場やイベントのお手伝い

他には、切れた電球を変える、携帯電話の操作方法を教えるなど住民の方々が日常生活で困ったことなどをお助けしたりと、こういった地域に密着した活動でみなかみ町藤原地区平出集落の支援を行っているそうです。

地域交流疲れを起こさない

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共愛COCOの皆さんが、活動の中でとても大切にしていることは「地域交流疲れを起こさない」ということだそうです。

よくある学生プロジェクトの問題点として挙げられるのが、”イベントを開催して地域を盛り上げよう”というような一過性の活動で終わってしまい、結果としては何も残らず、地域の住民の方々の負担になってしまっているだけという場合も少なからずあるということです。

その鋭い観点から生まれたのが「地域交流疲れを起こさない」という活動方針だそうです。

そういう風にならない、”本当の意味での交流・関わり方とは何だろう?”ということを「共愛COCO」の学生の皆さんは常に考えて活動しているそうです。

地域の方からの言葉

団体として活動が始まった当初は”アレやろう、コレやろう”という試行錯誤が続いていたそうで、井野さん自身も「この活動は本当に地域にとって良いことなんだろうか。これからどうしよう。」と悩むこともあったそうです。

その頃に、地域の方がかけてくれた「良いんです、来てくれるだけで。嬉しいです。」という言葉によって、現在行われている地域の方々の日常生活に密着した活動内容に行き着いたそうです。

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萩原亭身長「少しのお手伝いや直接の交流こそが必要とされていること、「慈善活動の押し売り」にならないように、より深く”相手のために自分たちでできること”を考えて行動をされていると感じました。」

地域に対して何ができるか

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また奥山教授曰く、「日本の総人口自体が急速に減っている以上、過疎を食い止めるのは困難で、そこで地域おこし・独自産業化を始めようとしても厳しい。」

という考えが根底にあるとのことでした。

そのうえで、学生さんたちが地域に対して何ができるのかということを、模索した結果、行き着いた答えの一つとしては、その集落を最後の一人までどう見守るか、見届けるかということだったそうです。

その後は、活動の記録などを通して「こういう集落が在ったんだよ」ということを伝えたいきたいとのことでした。

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萩原亭身長「人口減少等での衰退を集落の開発などで「立て直す」のではなく、その現状を「見守り、今後を見届ける」ことが活動の軸であることがわかりました。 僕が最初に思い浮かべた地域課題解決というものへのイメージは、人口減少や地域の衰退があれば「それを食い止める」ことが一番だと思っていたので驚きました。 集落の問題に向き合い、考えながら取り組んでいる皆様ならではの考え方であると感じました。」

最後に

個人的に感心した点は、「共愛COCO」の学生さんたちの活動は、一過性のものではなく先を見た上での活動というところです。真の意味で、地域に対して何ができるのかということをとても慎重に考えながら活動しているという印象を受けました。

また継続的かつ密着した地域課題解決を行うには、やはり活動のペースが重要であるとのことで、毎週末にみなかみ町に足を運んでいると聞き、熱意を持った方々が集まっている団体なのだと感じました。

終始なごやかな雰囲気でお話ができ、とても楽しく取材できました。

この場を借りまして、奥山教授と井野さんに感謝申し上げます。

ありがとうございました。

今後の共愛COCOの皆様の活動も注目させていただきます!!

リンク

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